サマーソニックまで終わってしまいましたねー。 ワタシの夏は終わりました。
さて、今回からはサマソニの思い出編に移っていきます。
当初はサマソニ大阪の会場の様子などを順を追って綴っていこうと思っていたのですが……先にどうしても書きたい記事ができてしまいました。
そう、サマーソニック大阪2日目のヘッドライナー、**THE STROKES(ザ・ストロークス)**のライブレポートです。

今回は珍しく、ライブレポートというものに挑戦してみました。 正直に言うと、詳しい音楽知識があるわけでもなく、セットリストも完全には覚えていませんが、どうしても書きたくなってしまった背景があります。それは…
実はワタシ、THE STROKESにはハマっていませんでした。 正直、あのビンテージ感のあるロックサウンドには、当時は心が揺さぶられなかったのです。
それが、今回のライブを見てから一気にハマりまくりました。
「今更」ではなく、**「今だからこそハマったTHE STROKESの魅力」**について語らせていただきます!
📻 ワタシの2000年代音楽事情
THE STROKESの伝説的なアルバムと言えば、2001年のデビューアルバム**『Is This It』**ですよね。 当時から存在は知っていました。……が、全くハマりませんでした。
当時のワタシはというと、RADIOHEADやOASISなどを好んで聴いておりました。 同じロックであっても、音圧が太く、エフェクトの効いたスタジアム級のサウンドが当たり前の時代です。
そんな中、ロック界に激震が走ります。 2000年9月にリリースされた、RADIOHEADの4枚目のアルバム**『KID A』**です。
エレクトロニカの電子音が不気味に響くそのサウンドに、誰もが衝撃を受けました。 時代を先駆けすぎたこのアルバムは、当時の自分には全く理解できなかったのですが、ただ一つ**「いわゆる王道ギターロックの終焉」**を感じさせるには十分すぎるものでした。
そんな空気が漂う中、世に放たれたのがTHE STROKESの『Is This It』だったわけです。
当時の音楽を取り巻く環境は、今とは全く違います。 2000年代初頭の日本では、普通に過ごしていると洋楽に触れる機会が極端に少ない時代でした。
テレビで流れてくるのはCMのタイアップ曲やドラマの主題歌ばかりで、街に溢れているのは99%流行のJ-POP。当然、Spotifyのようなサブスクなんて存在しません。好きな音楽を探すのも手に入れるのも、CDショップに直接足を運ぶのが当たり前でした。(心斎橋OPAのHMVには本当によく通いました……)。
FM802などのラジオも貴重な情報源で、洋楽やインディーズ好きは能動的に情報を拾いに行かなければならない時代。でも、だからこそ**「自分だけの宝探し感」**があったのも事実です。
そんな中で、HMVの試聴コーナーでヘッドホンを被り、アルバム単位で聴いた『Is This It』。 正直、本当にピンとこなかったのです。

楽曲自体が良いのは分かるのですが、まるで70年代のガレージからタイムスリップしてきたような、どこか古臭いレトロなサウンドに聞こえてしまいました。目新しい革新的な刺激を求めていた当時のワタシには、退屈にすら感じてしまったのです。要するに、その凄さや良さが全く理解できていませんでした。
こうして歴史的名盤をスルーしたワタシは、その後LINKIN PARKに代表される重厚なミクスチャー・ロックに傾倒したり、Sigur Rósのような美しく実験的なポストロック、そして進化を続けるRADIOHEADを追いかけながら……2020年代に入るまで、THE STROKESとは一切縁のないまま過ごすことになります。
🎸 『Is This It』から25年越しに突如として起こった、ワタシの中のガレージロック・リバイバル
転機が訪れたのは2020年。アルバム『The New Abnormal』がグラミー賞を受賞したあたりから、再度彼らを意識し始めました。
2023年にはフジロックへの出演が決まり、予習のためにこのアルバムを聴き込んでいると……「……あれ、悪くないぞ?」。
むしろワタシにとっては、初期の音よりも『The New Abnormal』の洗練されたサウンドの方がすんなり胸に響いたのです。
ただ、2023年のフジロックは諸事情によりSTROKESを見ることができず、「つくづく縁がないアーティストだな……」と半ば諦めていました。
そして迎えた2026年。新作『Reality Awaits』を引っ提げてサマーソニックのヘッドライナーとして出演が決定!「今度こそは……!」という強い思いを抱いて当日を迎えました。
⚡ 削ぎ落とされた音の衝撃と、予定外のダブルアンコール
直前のKASABIAN(彼らについても1記事書きたいレベルの圧巻のライブでした!)の余韻が残る中、予定時刻を10分ほど押してライブがスタート。

1曲目のあと、2曲目でいきなり鳴り響いたのは**『Hard to Explain』**。ワタシが1stアルバムで一番好きな曲です。
インディペンデントなギターリフが響いた瞬間、全身に鳥肌が立ちました。
原曲も素晴らしいのですが、生で体験する音は恐ろしいほどカッコいい。あらゆる無駄を削ぎ落としたシンプルな構成だからこそ、弦を弾く強さやドラムの打感がダイレクトに身体へ打ち込まれ、これまでの音楽体験とはまったく別の衝撃を受けました。
特に驚かされたのが、全体を支えるドラムの圧倒的な正確さです。まるで精密機械かのようなブレの全くないリズムキープがあるからこそ、あの削ぎ落とされたシンプルなアンサンブルが崩れることなく、ライブ特有の太いバンドサウンドとして完璧に成り立っているのだと痛感しました。
このデジタル全盛期、AI時代の現代において、こんな生身のサウンドをこのクオリティで鳴らしていること。今更ながら、それこそ25年遅れての猛烈な衝撃でした。
続く『Going Shopping』は最新作『Reality Awaits』からのナンバー。キャッチーでポップなメロディーが実に楽しい一曲です。さらに3rdから荒々しいエネルギーが炸裂する『Juicebox』へ。
新旧の楽曲を織り交ぜながらライブは進みますが、やはり1stアルバムの曲が流れたときの一体感と大歓声は別格でした。観客の皆さんが歌詞までしっかり覚えて大合唱している空間も、本当に心地よかった……!
本編ラストは『The Adults Are Talking』で最高の締めくくり。そしてアンコールへ。
『12:51』『Selfless』『You Only Live Once』と畳み掛け、「最高のライブだった……」と大満足で終わるかと思いきや、まさかのダブルアンコールが発生!
ラストに鳴り響いたのは**『Last Nite』**!
実は事前のセットリストには入っていなかったという、最高のサプライズプレゼントでした。終演後に夜空へ上がった花火が、いつも以上に綺麗に見えたのは言うまでもありません。

📑 当日のセットリスト(サマソニ大阪2日目)
当日のセットリスト(※アルバム番号)を調べてまとめましたので置いておきます!
| 演奏順 | 曲名 | 収録作品 |
| 01 | Killing Lies | 3rd『First Impressions of Earth』 |
| 02 | Hard to Explain | 1st『Is This It』 |
| 03 | Going Shopping | 7th『Reality Awaits』 |
| 04 | Juicebox | 3rd『First Impressions of Earth』 |
| 05 | Lonely in the Future | 7th『Reality Awaits』 |
| 06 | Take It or Leave It | 1st『Is This It』 |
| 07 | Life Is Simple in the Moonlight | 4th『Angles』 |
| 08 | Reptilia | 2nd『Room on Fire』 |
| 09 | Threat of Joy | EP『Future Present Past』 |
| 10 | Bad Decisions | 6th『The New Abnormal』 |
| 11 | Someday | 1st『Is This It』 |
| 12 | One Way Trigger | 5th『Comedown Machine』 |
| 13 | Ize of the World | 3rd『First Impressions of Earth』 |
| 14 | The Adults Are Talking | 6th『The New Abnormal』 |
| EN1 | 12:51 | 2nd『Room on Fire』 |
| Selfless | 6th『The New Abnormal』 | |
| You Only Live Once | 3rd『First Impressions of Earth』 | |
| EN2 | Last Nite | 1st『Is This It』 |
🏁 おわりに(まとめ)
今回のブログは、本当に個人的な感想文のような内容になってしまいました。最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
先ほども触れましたが、デジタル全盛期、そしてAI時代と言われる現代だからこそ、こんなにも生身のサウンドを圧倒的なクオリティで鳴らしていること、そしてそれを現場で体感できることにこそ、本当の価値があるのかもしれません。
決してAIやデジタル技術そのものを否定するつもりはありません。しかし、デジタルやAIが作り出す完璧な絵や音、文章に、私たちは知らず知らずのうちに少し疲れてきているのかもしれませんね。
だからこそ今、生の音の人間くささや熱量、その素晴らしさを改めて身体で感じてみるのはいかがでしょうか。
25年前、彼らから世界に向けて投げかけられた**『Is This It?(これがロックなのか?)』という問いかけ。
25年という月日を経て、サマソニの夜空の下でワタシが出した答えは、間違いなく「This is it.(これこそが本物だ)」**でした。
それでは次回、サマソニ大阪会場特集の締めくくりとなる**「サマソニ大阪会場の実際(2026年版)編」**でお会いしましょう!
現場からは以上です!


コメント